
この二人のコンビによる数々のヒット曲がありますが、どれも「深い」ですよね。
あの名フレーズの「わかっちゃいるけど(建前)、やめられぬ(本音)」なんて、何と人間の真理を言い当てているのでしょう。
私は数々の名曲の中でも、「ホンダラ行進曲」が心に入っています。
関西大学の文学部の教授のコメントですが。
『「ホンダラ行進曲」は、「ひとつ山越しゃ、ホンダラッタホーイホーイ、もひとつ越しても、ホンダッラッタホーイホーイ、越しても越してもホンダララ、ホンダララ、ホンダラホダホダ、ホーイホーイ・・・・」とつづくだけなのですが、
この一見、無意味に聞こえる「ホンダラ」に、いろいろなことが脳裏に翻ってくる不思議を味わっています。これは意味のある歌詞の「あいだ」におかれている繰り返しの言葉ですが、この「間」に潜む喚起力には、我ながら驚いています。なにせ「越せないのですから」。(←そう!越せないのですよ!!)
意味の分かる言葉の中に投げ込まれた経のような連語の魅力は、音の組み合わせの巧みさと、呟いているうちにある想念の世界にいざなってくれる醍醐味があり・・・』とあります。
若い頃は解らなかった、青島の歌詞の深さにいまさらながら、彼の天才ぶりを認識しています。
この「ホンダラ」に関してですが。じっさいに近所にも真言宗豊山派 補陀落山(ホダラサン・フダラク) 西福寺など、「補陀落」(ほだら・ふだらく)という言葉は、お寺の山号でよくみかけます。
仏教では良く使われえる言葉だそうです。もともとはインドの山のことだそうですが、それが、ある種の見えているけど、たどり着けない浄土的に使われているようです。
青島幸男氏、恐るべし!
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参考資料
『華厳経』の「入法界品」
観音菩薩の所在が南方海上の山、補陀落山(ポータラカ)とされ様々な地に観音霊場が成立。
玄奘の『大唐西域記』には「南印度秣羅矩咤国秣剌耶山の東」として、南インドの海岸とか。
その補陀落山の頂上に独自の浄土を持つという。そしてこの「観音浄土=補陀落山」とする神話は、広く各地に根を下ろしていった。まずインドでは、半島南端部の山地に「補陀落山がある」とされ、
多くの人々が集まり、彼に拝謁せんと努めていた。チベットでは、都ラサにその名が「ポータラカ(=補陀落)」に由来すると言われるポタラ宮があり、観音の転生活仏ダライ・ラマが代々住所としていた。中国でも、浙江省の舟山列島に普陀山があり、現在も信仰を集めている。
朝鮮半島にも、江原道(大韓民国側)の襄陽に洛山がある。
日本では、栃木県の二荒山が古くから補陀落山と同定されていた 他、山形県の月山に東西2所の補陀落が見出されている。 また、和歌山県の那智には、補陀落へ行く為に沖合へ漕ぎ出し、海中に身を委ねる「補陀落渡海」と云う奇習もあった。
補陀落山(千手経、十一面観自在菩薩儀軌経、八十華厳経等が説く井上靖は多分和歌山県地方の海の上にある島(補陀楽)を題材に短編を書いています。
ちなみに、福島の本家は「真言宗豊山派」の、ホンダラ旦那より。
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